マイクロバブルとは?


空気と水の超微細な泡です。
マイクロバブル温水浴は眼や鼻から体内に入っても悪影響を及ぼさないため安心して顔を洗うことができます。写真の様にマイナスの電荷を帯びていると考えられ、汚れを吸着し水面に運びます。膿皮症やフケ症の子に継続して温浴することで皮膚、被毛を正常な状態に近づけて行きます。アレルギー疾患やアトピー性皮膚炎などの刺激に弱いわんちゃんは皮膚を徹底的に洗浄してあげることが重要です。


汚れを落とすメカニズム


ターレス社の特殊な温浴剤を使用することでマイクロバブルだけではとりきれない毛穴に詰まった汚れもどんどん落として行きます。
また、細かな泡による衝撃波が1秒間に数百回発生すると考えられそれがわんちゃんにリラクゼーション効果をもたらします。下の動画も是非ご覧下さい!





当院での使用風景

マイクロバブルの発生するホースが2本のものをドッグバスの下に設置して使用しています。デモでホース1本のものをお借りしたのですが2本のものの方が皮膚の洗浄効率が断然高かったのでホース2本のものを導入しました。









スイッチを入れて数秒で小さな泡で真っ白になります。実際に使用するときは専用の酵素を使用しますがこの写真は水道水だけ使用して撮影したものです。この小さな泡が毛穴の汚れまでドンドン落としてくれます!
初回お試しプランなどもご用意しておりますので是非当院にご連絡下さい!



マイクロバブルは管理が大変なアトピーの管理にも大きな手助けになります。


ここではアトピー性皮膚炎の概要/治療方針について少しだけご説明します。

アトピー性皮膚炎は全てが解明できていない病気です。アトピー性皮膚炎はアレルギー性皮膚炎のうちのひとつと考えられておりアトピー性皮膚炎の特徴は大きく分けて2つです。1つ目は遺伝的な体質があること。左の絵の様に皮膚に構造的な欠陥があり水分を保持できないような構造だとアレルゲンが侵入しやすくなりアレルギー反応をおこし皮膚炎の原因となります。




2つ目はアレルゲンが環境中にあり排除できないこと。右の写真が主な原因物質です。原因物質を排除できないことが食物アレルギーによる皮膚炎との大きな違いです。治療は効果は高いが副作用もあるステロイドが中心となります。当院でのステロイドを減量または中止するための試みのいくつかをご紹介します。

徹底したアレルゲンの除去と保湿〜ステロイドを減量する取り組みその①〜




当院の設備であるマイクロバブルを用いて上の写真でご紹介したアトピー性皮膚炎の原因物質である環境中のアレルゲンを徹底的に除去します。毛穴まで洗浄できるので最も効率の良い洗浄方法だと考えております。トップページよりマイクロバブルのアイコンをクリックし詳しい説明をご覧下さい!









アレルゲンを除去しただけでは十分とは言えません。
肌のバリア機能を強化するために徹底した保湿をすることが必要です。皮膚のバリア機能を正常に近づけることでアレルゲンの侵入を最大限に防ぎます。(写真は当院で使用しているヒュミラック、エピスース、アロエオーツミールコンディショナー)


減感作療法:唯一の根本治療法〜ステロイドを減量する取り組みその②〜

減感作療法の手順:まず何に対してアレルギーを持っているのかを血液検査します。次にその検査結果をもとに減感作療法用の注射をオーダーメードしてもらいます。減感作療法の中身はアレルギーの原因となっている物質(食物を除く、花粉、カビ、ダニなどのアレルゲン)です。これを少しずつ、量を増やしながら注射することによってアレルゲンに対して体を慣れさせて、アレルギーを発症しないようにします。費用、時間ともにかかってしまう治療法ですが、アレルギーに慣れさせて皮膚炎の原因をもとから断つという意味で現在唯一の根本治療です。ただ現実には完全に皮膚炎をおこらない状態まで持って行くのは難しく、ほかの治療法(ステロイドなど)の補助療法として用いるのが現在の減感作療法の役割です。


インターフェロン〜ステロイドを減量する取り組みその③〜

最も新しいアトピー性皮膚炎の治療法です。犬のアレルギー体質改善を目的とした、アトピー性皮膚炎の症状を緩和するインターフェロン製剤を注射します。有効率は70%です。(ステロイドを休薬できたものから症状が少しでも軽減されたものまで全て含めての数字です。)これらの治療法にステロイドよりも副作用の弱い免疫抑制剤などを併用しながら皮膚炎/皮膚炎によるかゆみを抑えて行くことを心がけております。

*下は共立製薬より発行された犬のアトピー性皮膚炎のご説明をPDFに変換したものです。是非ご覧下さい。
犬のアトピー性皮膚炎.pdf左をクリックしてPDFをダウンロード